キャンペーンとプレゼントの個人情報

視聴者へのプレゼントやキャンペーンでは、当選した方の名前や住所など、大切な個人情報を預かります。個人で活動していても、法律の決まりは同じように関わります。
この資料では、守るべき決まりと、集め方、守り方、消し方を、実際の進め方に沿って整理します。

内容は、2026 年 10 月 25 日に、個人情報保護委員会のガイドラインと Q&A、消費者庁、YouTube の公式のポリシーで確認したものです。

  • この資料は、法令と規約の内容を解説したもので、法的な助言をするものではありません。キャンペーンが法律と規約に合うかは、適用される法律と、企画を行う国・地域の法律に基づいて、弁護士に確認してください。

個人で活動していても対象になる

個人情報保護法の「個人情報取扱事業者」には、扱う人数の下限がありません。以前は 5,000 人以下の情報だけを扱う事業者は対象外でしたが、2017 年 5 月 30 日からは対象になっています。営利か非営利かも問いません。活動の一環としてプレゼント企画の応募の情報を扱う場合は、対象になると考えて準備します。

何が個人情報に当たるかの目安です。

  • 名前、住所、電話番号は個人情報
  • メールアドレスは、名前が分かる形なら単独でも個人情報。そうでなくても、ほかの情報と結び付けて扱う場合は当たり得る
  • SNS のアカウント名やニックネームは、通常は単独では個人を識別できないが、応募のときの名前や住所と結び付けると個人情報に当たり得る

集める前に決めること

  • 利用の目的: 当選の連絡と賞品の発送など、何に使うかを決め、応募の前に示す。応募のフォームや公式のルールに書いておく
  • スポンサーに渡すか: 当選した方の住所を、スポンサーが自分の目的で使う場合は、第三者への提供に当たり、事前の同意が必要。応募のフォームで同意を確かめる。スポンサーが発送だけを代わりに行う場合は、委託として扱える場合がある
  • 保管の期間: 発送と、届かなかったときの問い合わせに対応する期間が過ぎたら消す
  • 見られる人: 応募の一覧を見られる担当者を決める

配送の会社に荷物を預けることは、通常は個人データの扱いの委託には当たらないと、個人情報保護委員会は説明しています。

景品のルール (景品表示法)

プレゼントの上限の額は、購入などの取引と結び付くかどうかで変わります。

形例上限
オープン懸賞誰でも無料で応募できるプレゼント景品表示法の上限はない (以前の 1,000 万円の上限は 2006 年に廃止)
一般懸賞グッズの購入やメンバーシップの加入が応募の条件になっているもの取引の価額が 5,000 円未満なら 20 倍まで、5,000 円以上なら 10 万円まで。総額は、売上の予定の 2% まで
総付景品購入した全員に配るもの取引の価額が 1,000 円未満なら 200 円、1,000 円以上なら 10 分の 2 まで

購入しなくても応募できる道を別に用意していても、購入すると応募できる・有利になる場合は、取引と結び付いたものとして扱われます。グッズの販売やメンバーシップと組み合わせる企画は、上限の額を確かめてから設計します。

YouTube のルール

YouTube でプレゼント企画 (コンテスト) を行う場合は、YouTube のコンテストのポリシーに従います。

  • 無料で応募できること、適用される法律に従うこと
  • 公式のルールに、YouTube はスポンサーではないこと、YouTube の責任を免除すること、法律に合ったプライバシーの通知を含めること。集めた情報は、その通知のとおりにだけ使う
  • 再生回数、高評価、チャンネル登録者数を操作しないこと

YouTube のスパムのポリシーは、高評価、再生、チャンネル登録と引き換えに報酬を出すことを、エンゲージメントの操作としています。「登録した方の中から抽選」のような応募の条件は避けます。視聴者に高評価や登録をお願いすること自体は問題ないとしています。

X や Instagram (Meta) にも、それぞれプレゼント企画のガイドラインがあります。複数のアカウントでの応募を促さない、Meta はスポンサーではないことを示すなど、使うサービスの決まりを確認します。

なりすましの当選詐欺に備える

人気のクリエイターのプレゼント企画には、本人になりすました偽のアカウントが現れ、コメントや DM で「当選しました」と連絡して、送料の支払いや個人情報の入力を求める手口があります。国民生活センターも、当選の連絡をきっかけに支払いや個人情報の入力を求められるトラブルに注意を呼びかけ、消費者ホットライン (188) を案内しています。

  • 当選の連絡の方法を、企画の告知で決めて示す (例: 公式のアカウントからだけ、DM ではなくフォームで)
  • 送料や手数料を求めることはないと、はっきり書く
  • コメントや DM で住所を聞かない
  • 当選した方の発表は、アカウント名やイニシャルにとどめる
  • なりすましのアカウントは、各サービスに通報し、視聴者に注意を呼びかける (クリエイターを狙うフィッシングと詐欺)

集め方、守り方、消し方

  1. 応募: 応募のときは、アカウント名と連絡の方法など、最小限の情報だけを集める
  2. 当選: 当選した方にだけ、別のフォームで住所や名前を聞く。見られる人を限ったフォームと一覧にする
  3. 保管: フォームと一覧の共有の範囲を、決めた担当者だけにする。担当者には秘密を守る約束をしてもらう。持ち出す場合は、パスワードと暗号化を使う
  4. 発送: スポンサーや外部に発送を委託する場合は、渡す情報を発送に必要なものに絞る
  5. 消去: 発送と問い合わせの期間が過ぎたら、フォームの回答、一覧、メールを消す。個人情報保護法も、利用する必要がなくなった個人データは遅滞なく消すよう努めることを求めている

漏えいしてしまったら

1,000 人を超える場合、財産の被害のおそれがある場合、フォームの乗っ取りなど不正な目的による場合などは、個人情報保護委員会への報告と、本人への通知が必要です。速報は、知ってから 3〜5 日以内が目安です。漏えいしたのが住所やメールアドレスだけでも、状況によって報告が必要になるため、早めに確認します。

プライバシーポリシー

活動の名前と連絡先、利用の目的、開示などの求めの手続き、苦情の窓口、安全管理の措置などを、本人が知り得る状態にしておきます。公式サイトにプライバシーポリシーのページを用意しておくと、毎回の企画で同じ内容を示せます。

参考にした資料

キャンペーンの情報の扱いは、KEY SELECT に

応募と当選のフォームの用意、見られる人を限った保管、発送のあとの消去、プライバシーポリシーの整理まで、KEY SELECT がお引き受けできます。法的な判断が必要な点は、弁護士へのご相談をおすすめしています。

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