プロフェッショナルな対応

WordPress の保守は、管理画面からの更新と、プラグインでのバックアップが中心になりがちです。WordPress の脆弱性の 9 割はプラグインにあり、更新とバックアップのやり方が、サイトの安全を左右します。
KEY SELECT は、AWS の仕組みとシステム開発のやり方で、WordPress を保守します。バックアップは AWS Backup で、セキュリティは AWS のセキュリティのサービスで、本体・プラグイン・テーマは Git と Composer でバージョンを管理します。
すべての作業を、セキュリティを意識して進めます。

一般的な保守との違い

同じ「WordPress の保守」でも、やり方によって、守れる範囲と、問題が起きたときに戻せる確かさが大きく変わります。

項目一般的な保守KEY SELECT の保守
更新の管理管理画面の更新のボタンで、そのつど更新するGit と Composer で、本体・プラグイン・テーマのバージョンを固定して記録し、決めたバージョンだけを反映する
更新の確認本番のサイトで更新し、表示を確かめる検証環境で、自動テストと画面の確認をしてから、本番に反映する。問題があれば前のバージョンに戻せる
バックアッププラグインで、同じサーバーや同じ場所に保存するAWS Backup で、別のアカウントとリージョンにコピーし、削除できない状態で保管する。復元も自動で試す
攻撃への備えセキュリティのプラグインを入れるAWS WAF の WordPress・PHP・SQL のルールで、攻撃を WordPress に届く前に止める。GuardDuty で不審な動きを検知する
設定の点検担当者の経験によるSecurity Hub で、AWS の基準と CIS の基準に沿って、設定を自動で点検する
脆弱性の情報プラグインの更新の通知を待つ脆弱性のデータベースで、使っているプラグインの脆弱性を監視し、修正の有無を確かめる
管理画面ID とパスワードでログインするアクセスできる人と場所を限り、2 段階認証を使う。管理画面からのプラグインのインストールを止める
変更の記録作業の報告Git の履歴と CloudTrail で、いつ、誰が、何を変えたかを残す

保守の作業領域

一般的な WordPress の保守は、本体とプラグインの更新、バックアップ、監視が中心で、更新のあとの不具合の修正、PHP やサーバーの更新、改ざんからの復旧は、別料金や対象外のことが多くあります。KEY SELECT は、システム開発とインフラの運用も行う会社として、サイトが動く環境の全体をお引き受けできます。

作業の領域KEY SELECT がお引き受けできること一般的な保守での扱い
本体・プラグイン・テーマ検証環境で確かめてから、本体、プラグイン、テーマ、翻訳のファイルを更新する本体とプラグインは標準。テーマは別のことがある。更新が 2〜3 か月に 1 回のこともある
更新のあとの不具合更新が原因の不具合は、カスタマイズのコードも含めて、原因を調べて直す別のお見積もりのことが多い
PHP と動作環境PHP、データベース、Web サーバーのバージョンアップと、古いコードの修正標準と別料金が半々
サーバーと AWSOS とミドルウェアの更新、AWS の構成と権限、費用の確認対象外か、オプションのことが多い
バックアップと復元AWS Backup で、別のアカウントとリージョンに、削除できない状態で保管し、復元を自動で試す毎日 7 日間分など、曖昧な表記が多い
セキュリティAWS WAF、GuardDuty、Security Hub での点検と、使っているプラグインの脆弱性の監視WAF はオプションのことが多い。脆弱性の情報の出どころを示しているところは少ない
監視サイトの表示、SSL 証明書とドメインの期限、改ざん、AWS の費用表示の監視は標準。証明書とドメインの期限の監視を示しているところは少ない
改ざんと障害の対応調査、復旧、原因への対策、再発の防止、ご報告まで内容によって別料金のことが多い
小さな改修文言や画像の変更、フォームの項目の追加など。開発の担当が対応する作業の時間や回数に枠があることが多い
ご報告と記録毎月のご報告、Git の履歴、作業の記録上位のプランで標準のことが多い
  • 作業の領域は、サイトの内容とご予算に合わせて選べます。お見積もりの段階で、含む作業と含まない作業を明記します。
  • 「一般的な保守での扱い」は、国内の WordPress の保守サービス 17 社が公開している情報を、KEY SELECT が調べたものです (2026 年 10 月)。

脆弱性の 9 割は、プラグインにある

WordPress の本体の脆弱性はわずかで、ほとんどはプラグインとテーマにあります。どのプラグインのどのバージョンを使っているかを正確に管理することが、保守の土台です。

2025 年に新たに見つかった、WordPress に関わる脆弱性 (11,334 件)91% がプラグイン、本体は 6 件だけ。
  1. プラグイン91%
  2. テーマ9%
  3. 本体6 件

Patchstack の報告書「State of WordPress Security In 2026」によります。前の年より 42% 増え、46% は公表の時点で修正が出ていませんでした。棒の長さは割合に比例しています。

修正が出ていない脆弱性もあるため、更新だけでは守りきれません。KEY SELECT は、使っているプラグインの脆弱性を監視し、修正がないものは、AWS WAF で攻撃を止めるか、代わりのプラグインへの置き換えをご提案します。

プラグインに任せないこと

WordPress には、本来は WordPress の外側で行うべきことを、WordPress の中で行うプラグインが多くあります。

守るためのプラグインが、脆弱性の入口になる
プラグインは WordPress と同じ権限で動くため、守るためのプラグインそのものが、脆弱性の入口になることがあります。
攻撃は、サイトに届いたあとでしか遮断できない
プラグインは、WordPress と PHP が動き出してから攻撃を判断します。

KEY SELECT は、守る仕組みを WordPress の外側に置きます。

ログイン、攻撃の遮断、ファイルの検査、バックアップを、WordPress の外側の仕組みに任せ、WordPress には本来の役割に集中させます。

役割プラグインで行う場合KEY SELECT の進め方
ログインセキュリティのプラグインで、2 段階認証やログインの試行の制限を加えるMicrosoft Entra ID や Google Workspace などの外部のログイン (シングルサインオン) にし、多要素認証や退職した方の停止を、ID の管理とまとめて行う
攻撃の遮断プラグインの WAF で、WordPress が動いてから攻撃を判断する上流の AWS WAF で、攻撃を WordPress に届く前に止める。サーバーの負荷にもならない
アップロードされたファイルの検査プラグインで、サーバーの中のファイルを検査するファイルを Amazon S3 に保存し、GuardDuty の S3 のマルウェアの検査で、置かれたファイルを自動で検査する
バックアッププラグインで、同じサーバーや同じ場所に保存するAWS Backup で、別のアカウントとリージョンに、削除できない状態で保管する

AWS Backup でのバックアップ

サイトが改ざんされたり、ランサムウェアの被害を受けたりしたときに、確実に戻せることがバックアップの目的です。サイトと同じ場所に置いたバックアップは、サイトと一緒に消されるおそれがあります。

別のアカウント・リージョンへ

データベース (Aurora・RDS) と、画像などのファイル (S3) を、別の AWS アカウントと別のリージョンにコピーします。

削除できない保管

Vault Lock のコンプライアンスモードでは、保管の期間が終わるまで、管理者も AWS も、バックアップを変更・削除できません。

復元の自動テスト

復元テストの機能で、定期的に自動でバックアップから戻し、戻せることと、かかった時間を記録します。

時点を選んで戻す

Aurora と S3 は、継続バックアップで、指定した時点の状態に戻せます (保持は最大 35 日)。

バックアップの監査

Backup Audit Manager で、頻度、保持の期間、暗号化、ロックの有無が決めたとおりかを、毎日自動で点検します。

目標に合わせた設計

どこまでのデータを失ってよいか (目標復旧時点) と、どれだけの時間で戻すか (目標復旧時間) を決めてから、頻度と保持の期間を決めます。

AWS のセキュリティのサービス

WordPress の中のプラグインだけに頼らず、WordPress の外側で、攻撃を止め、不審な動きを見つけ、設定を点検します。AWS の Well-Architected フレームワークのセキュリティの考え方に沿って組み合わせます。

攻撃を手前で止める

AWS WAF

サイトの手前で、リクエストを点検し、攻撃を WordPress に届く前に止めます。AWS が管理するルールを使うため、新しい攻撃の手口にも追従できます。

  • WordPress、PHP、SQL インジェクションの、AWS が管理するルール
  • ログインのページへの大量の試行の制限
  • 国や IP アドレスでの接続の制限

DDoS 攻撃への備え

AWS Shield Standard

大量の通信でサイトを止める DDoS 攻撃から、自動で守ります。追加の費用はかかりません。

  • すべての AWS の利用者に、自動で有効
  • CloudFront と組み合わせると、効果が高い

不審な動きの検知

Amazon GuardDuty

AWS の操作の記録と通信を分析し、乗っ取りや不審な通信を検知します。

  • Lambda の通信の監視 (暗号資産の採掘や、悪意のあるサーバーとの通信)
  • S3 のデータの持ち出しや削除の試み
  • データベースへの不審なログイン

設定の自動の点検

AWS Security Hub

AWS の設定が、セキュリティの基準に合っているかを自動で点検し、検知の結果をまとめて、対応の優先順位を付けます (AWS Security Hub で行うこと)。

  • AWS の基礎的なセキュリティのベストプラクティス (FSBP)
  • CIS AWS Foundations Benchmark
  • GuardDuty や Inspector の結果のとりまとめ

変更の記録

AWS CloudTrail・AWS Config

AWS の操作と、設定の変更の履歴を残し、問題が起きたときに、いつ、誰が、何を変えたかを調べられます。

  • AWS の操作の記録
  • 設定の変更の履歴と、決めた設定に合っているかの評価

管理の権限を絞る

IAM Identity Center

AWS の管理は、個人ごとのアカウントと多要素認証で行い、作業に必要な権限だけを、必要な間だけ渡します。

  • 個人ごとのアカウントと、一時的な権限
  • 多要素認証 (パスキーを推奨)
  • AWS WAF の WordPress のルールは、xmlrpc.php などへのアクセスを止めます。XML-RPC を使う連携 (一部のアプリやサービス) がある場合は、事前に確かめてから設定します。

Git と Composer でのバージョン管理

本体、プラグイン、テーマのバージョンを、システム開発と同じように Git と Composer で管理します。どのサイトに何が入っているかが常に分かり、更新で問題が起きても、前の状態に戻せます。

バージョンの固定と記録

本体、プラグイン、テーマのバージョンを Composer で固定し、変更をすべて Git に残します。

管理画面からの変更を止める

管理画面からのプラグインのインストールや、ファイルの編集を止め、改ざんや意図しない変更の入口を減らします。

更新の自動の提案

Renovate や Dependabot が更新を提案し、検証環境とテストを通ったものだけを取り込みます。

検証環境と自動テスト

本番と同じ構成の検証環境で、主なページの表示と、フォームなどの操作を自動で確かめます。

決まった手順での反映

本番への反映は、CI から決まった手順で行い、個人の PC からの手作業の反映をなくします。

動作環境の管理

WordPress が推奨する PHP 8.3 以上、MySQL 8.0 以上 (または MariaDB 10.11 以上) に合わせて、動作環境も更新します。

技術者の方へ

Composer での管理と、wp-config.php の設定の例です。WordPress の公式に保守されているのは最新のバージョンだけで (2026 年 10 月 25 日時点で 7.1.3)、古いバージョンへの修正は好意で行われるものとされています。

Composer での管理 (Roots の Bedrock の構成)

{
  "repositories": [
    { "type": "composer", "url": "https://repo.wp-packages.org" }
  ],
  "require": {
    "roots/wordpress": "^7.1"
  }
}
  • 本体は roots/wordpress(公式のソースから自動で作られるパッケージ) で入れます
  • プラグインとテーマは、Roots の WP Packages (wp-plugin/*、wp-theme/*) から入れます。WordPress の公式のディレクトリのプラグインとテーマを、Composer で扱えるようにしたものです
  • Bedrock では、本体は web/wp、プラグインとテーマは web/app に置き、データベースの接続の情報などは .env に書きます

wp-config.php の設定

define( 'DISALLOW_FILE_MODS', true );        // 管理画面からのプラグイン・テーマのインストールと更新、ファイルの編集を止める
define( 'AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED', true ); // 自動の更新を止め、Composer と検証環境を通した更新だけにする

WordPress は、初期の設定では、本体のマイナーリリース (セキュリティの修正を含む) を自動で更新します。Composer で管理する場合は、自動の更新を止め、修正が出たらすぐに検証して反映する体制で保守します。

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