荒らしとその対策

荒らしは、建築や企画を壊し、参加する方の楽しみを奪います。サーバーの外からの侵入だけでなく、参加している人による荒らしもあります。
この資料では、荒らしの種類と、防ぐ、見つける、戻す、繰り返させない、の 4 つの段階の対策を説明します。

設定の名前と既定の値は、2026 年 10 月時点の Java 版 (26.3) と Paper、Velocity、各プラグインの公式の情報によります。プラグインのバージョンは、2026 年 10 月 25 日に Modrinth、Hangar、GitHub で確認したものです。

荒らしの種類

種類例
建築と持ち物ブロックの破壊、チェストの中身の盗み、火、溶岩、TNT、ピストンや水の流れを使った破壊、動物やペットを倒す
チャット同じ発言の繰り返し、ほかのサーバーの宣伝、大文字やアスキーアート、参加と退出の繰り返し、コマンドの連打
不正なクライアント飛行、速度の改ざん、自動の攻撃、高速の破壊、透視 (X-ray)
不具合の悪用アイテムの増殖、壊せないブロックの破壊など、ゲームの不具合を使った行為
サーバーを重くする大量のパケットの送信、大量のエンティティ、止まらないレッドストーン回路
なりすまし正規のアカウントの確認をしないサーバー (online-mode=false) で、ほかの人の名前で参加する

外からの侵入や、企画のサーバーへの乱入の事例は、攻撃と侵入の事例でまとめています。

防ぐ: サーバーの設定

Minecraft のサーバーは、参加できる人を制限しない限り、Minecraft のアカウントを持つ人なら誰でも参加できます。アドレスを公開していなくても、自動の探索で見つけられます (攻撃と侵入の事例)。まず、参加できる人を限る設定を確かめます。

  • ホワイトリスト: white-list は、26.3 から新しく作るサーバーで最初から有効になった。以前から使っているサーバーは、server.properties の値を確かめる。enforce-whitelist(既定 false) を true にすると、ホワイトリストを読み込み直したときに、一覧にない人を切断する
  • 正規のアカウントの確認: online-mode は true のままにする。false にすると、偽のアカウントで参加できる
  • スポーンの保護: spawn-protection(既定 16) で、スポーン地点のまわりの建築を守る。オーバーワールドだけで働き、オペレーターは対象外。ピストン、ディスペンサー、爆発、モブによる破壊は防げない
  • ゲームルール(1.21.11 から名前が変わった): mob_griefing(モブによる破壊)、tnt_explodes(TNT の爆発)、pvp、fire_spread_radius_around_player(火の広がる範囲。0 で広がらない)。プレイヤーがブロックを壊すこと自体を止めるゲームルールはない
  • チャットの署名: enforce-secure-profile を true のままにすると、迷惑なチャットを Mojang に通報できる

防ぐ: 権限と土地の保護

オペレーター権限を配らない

運営スタッフにオペレーター (op) の権限をそのまま渡すと、すべてのコマンドを使えてしまいます。LuckPerms で、モデレーター、管理者などのグループを作り、必要なコマンドだけを許可します。LuckPerms の設定で enable-ops: false にすると、オペレーターの仕組みそのものを止められます。すべてを許可する * は、LuckPerms も勧めていません。

# 管理者のグループを作り、BAN のコマンドだけを許可する例
lp creategroup admin
lp group admin permission set minecraft.command.ban true
lp user Steve parent add admin

# 権限の変更の記録を見る
lp log

土地を保護する

プラグイン仕組み向いているサーバー
GriefPreventionプレイヤーが金のシャベルで自分の土地を囲い、ほかの人を「信頼」に加える。土地の外では火が広がらず、海面より上の爆発でブロックが壊れない。チャットの迷惑行為の対策も持つプレイヤーが自由に家を建てるサバイバル
WorldGuard運営が範囲 (リージョン) を決め、建築、破壊、チェスト、PvP、TNT、火の広がりなどを、範囲ごとに許可・禁止するロビー、イベント会場、運営が作った建物

GriefPrevention の README は、本番のサーバーにはバージョン 16 を勧め、17 以降は大きな変更を含むため本番に使わないよう案内しています。

防ぐ: Paper と Velocity の設定

  • Anti-Xray: 透視の対策。既定では無効 (anticheat.anti-xray.enabled)。有効にすると、見えない鉱石を石に置き換えたり、偽の鉱石を混ぜたりする。ディメンションごとに設定し、変更のあとはサーバーを再起動する
  • 不具合の悪用の対策: Paper は、ピストンを使ったアイテムの増殖や、壊せないブロックの破壊などを、既定で防いでいる (unsupported-settings)
  • パケットの制限: 7 秒に 500 を超えるパケットを送ったプレイヤーを切断する (packet-limiter)。タブ補完とレシピの連打も制限する (spam-limiter)
  • エンティティとレッドストーン回路: エンティティの押し合いの上限 (max-entity-collisions)、チャンクごとに保存するエンティティの上限、満杯のホッパーの待ち時間など
  • プロキシ: Velocity のコマンドの間隔の制限 (command-rate-limit)、接続の間隔の制限、実行したコマンドの記録 (log-command-executions、既定は false。荒らしの調査のために有効にする)(プロキシサーバー)

見つける: アンチチートと記録

名前種類状況 (2026 年 10 月 25 日時点)ページ
GrimACアンチチートオープンソース (GPL-3.0)。1.8 から 26.3 に対応。最新は 2.3.75 (2026 年 10 月)GitHub
Spartanアンチチート5 人以下のサーバーは無料。26.3 に対応Modrinth
Vulcanアンチチート有料 ($19.99)。26.3 まで確認済みSpigotMC
NoCheatPlusアンチチート元のものは開発を終えている。フォークの Updated-NoCheatPlus は更新が続いているGitHub
CoreProtect記録と巻き戻し最新は 24.1 (2026 年 9 月)、26.2 まで対応GitHub

アンチチートは、誤って正しいプレイヤーを検知することもあります。検知をそのまま自動の BAN にせず、記録を見て人が判断する運用にします。

戻す: CoreProtect での巻き戻し

CoreProtect は、ブロックの変更、チェストの出し入れ、チャット、コマンドを記録し、荒らしの前の状態に戻せます。

# ブロックをクリックして、誰が何をしたかを調べる
/co inspect

# Steve の 1 時間以内の行動を、半径 20 ブロックで調べる
/co lookup u:Steve t:1h r:20

# 戻す前に、どこが変わるかを確かめる
/co rollback u:Steve t:1h r:20 #preview

# Steve の 1 時間以内の破壊を戻す
/co rollback u:Steve t:1h r:20

# 戻しすぎたときに、取り消す
/co undo

範囲 (r:) を指定しないと、半径 10 ブロックが対象です。大きな荒らしは、ワールドの単位のバックアップから戻すほうが早いこともあります (バックアップの取り方)。

繰り返させない: BAN と運営の体制

BAN の管理

  • バニラの /ban は、アカウント (UUID) で BAN する。Cloudflare Spectrum の Pro・Business を使う場合、IP アドレスでの BAN は使わない (Cloudflare Spectrum での保護)
  • 複数のサーバーをまとめる場合は、プロキシに入れて全体で BAN できるものを使う。LibertyBans (無料、Paper と Velocity に対応)、LiteBans (有料) など。AdvancedBan は 2020 年から新しいバージョンが出ていない

ルールと運営スタッフ

  • ルールを示す: 1.21.9 からの行動規範の表示 (enable-code-of-conduct) で、参加のときにサーバーのルールに同意してもらう
  • 証拠を残す: CoreProtect の記録、Velocity のコマンドの記録、管理者のコマンドの記録 (ゲームルール log_admin_commands)、LuckPerms の権限の変更の記録で、何が起きたかを確かめられるようにする (ログの保管と分析)
  • 運営スタッフの権限を分ける: 運営スタッフのアカウントが乗っ取られても被害を広げないよう、必要な権限だけを渡す
  • 企画の前に: ホワイトリストを確かめ、バックアップを取り、サーバーのアドレスを配信に映さない

参考にした資料

荒らしの対策は、KEY SELECT に

権限の設計、土地の保護とアンチチートの導入、記録と巻き戻しの仕組み、BAN の管理、運営スタッフの運用まで、KEY SELECT がお引き受けできます。

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